- 2008年2月21日 06:44
- 航空関連
FAR(アメリカ連邦政府航空法)の121規定、これは主にアメリカの定期航空会社の運行を規定する法律で、普通FAR121と呼ばれている。
実は2007年の12月13日にブッシュアメリカ大統領がサインしたFAR121規定の改正法が、今アメリカ航空界を揺り動かしている。ひいては世界の航空業界を揺り動かしている。
アメリカのパイロットに定年はあるのか?ある!40年以上も前に出来た法律で、121規定で定期運送用操縦士、Airline Pilot License 普通はATPと呼ばれるエアーラインのパイロットは60歳の誕生日以降は、機長として乗務することは出来ないと定められている。
勿論副操縦士に格下げすれば乗務できる。健康で身体検査に合格すれば、当然乗務できるのが筋だと数限りない、アメリカ政府を相手に訴訟が起こされ、その度に棄却された。
国連の航空機関である、ICAOは65歳の定年制度が既に出来上がっている。日本は60歳から63歳に最近引き上げられたと聞く。
アメリカの航空業界の内部事情は、911のテロと今回の原油高騰で台所は火の車。今戦後の団塊の世代が大量引退をすると、新たに雇い入れたパイロットの訓練費が莫大にかかってしまう。パイロットの組合と航空会社の思惑が一致した結果と言えるだろう。
今、世界は未曾有のパイロット不足に直面している。セスナ等の小型訓練機の値段、燃料費の高沸、911のテロ以降、世界のパイロットの製造国であった、アメリカが外国人のパイロット訓練のビザを容易に出さなくなった。
イラク戦争でアメリカ軍隊も、軍隊から民間へ移行するパイロットに制限をかけている。しかし中国、インド、東南アジア等の航空乗客は今までに考えられない著しい伸び方。
ブッシュ大統領がパイロットの定年延長の法案に署名した2007年12月13日はパイロットにとって忘れられない日となった。アメリカのエアーラインパイロットの定年がこの日から5歳延びて65歳になってしまった。これは只単にアメリカのパイロットの定年が延びたという簡単な出来事ではなくなりそうである。
定年延長制度でアメリカのパイロット不足は解消する方向にある。しかしアメリカの定年パイロットをあてにしていた開発途上国は大変。
アメリカのパイロットの大半が、60歳の定年を迎えた後に、開発途上国で第二の人生をはじめていた。開発途上国もこれをあてにして急場をしのいできた。しかし今後5年間、まったく定年でやめるパイロットがいなくなってしまう。
ジェット旅客機の副操縦士の育成には最低4年、機長ともなれば10年の歳月が必要となる。
この法案によって私の人生も変わっていきそうである。
ようこそラスベガスの社長
FAA ATP(定期運送用操縦士)B727 B737 B747 DC-9
Flight Engineer Turbo-jet
A&P(航空機、機体 エンジン整備士)
の資格を持っています。
今から航空機の世界に戻ります。世界の空の話を少しづつ「航空日誌」に書いていきます。