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ラスベガスを制した世界一のエンターテイメント集団 「シルク・ドゥ・ソレイユ」

ラスベガスはエンターテイメントのメッカ。中でも人気が高いのがカナダはモントリオール発祥のサーカス団「シルク・ドゥ・ソレイユ」が上演するショーだ。今や世界中で知られるシルク・ドゥ・ソレイユ。高額なチケットを3ヶ月前には完売させてしまう理由は一体どこにあるのだろうか?今回はこのシルク・ドゥ・ソレイユと彼らが生み出したショーについて徹底追跡してみよう。

シルク・ドゥ・ソレイユはこうして誕生した

シルク・ドゥ・ソレイユの始まりは、「Le Club des Talons Hauts」(ハイヒールクラブ)と呼ばれるストリート・パフォーマーのグループだった。1982年、ストリート・パフォーマーを集めてケベックの小さな町でフェスティバルを開催。これが初めて世界中から優秀な人材を集め、共にステージを創るという今のスタイルを築くきっかけとなった。このフェスティバルはやがて人々の心を捕らえ、マスメディアに取り上げられていくことになる。1984年、ジャック・カルティエのカナダ上陸450周年記念の催しとしてケベック政府から依頼を受け、全く新しいコンセプトのもとにショーを創り上げた。斬新なコスチューム、照明、音楽を使い、サーカスとストリート・パフォーマンスを大胆に融合させた現在のようなスタイルを確立したのはこの時である。これがシルク・ドゥ・ソレイユの生まれた所以である。

シルク・ドゥ・ソレイユで働く人々

1984年、約70人の従業員で事業がスタート。目覚しい成長に伴い、今日では600人以上のアーティストを含め、世界中に約2700人(モントリオールの本部だけでも1200人)がシルク・ドゥ・ソレイユで働いていると言われている。平均年齢は34才。40カ国以上の人々が集まり、そこで使われる言語は 25ヶ国語にも上る。

シルク・ドゥ・ソレイユに入団するまで

元オリンピック選手も多く所属するシルク・ドゥ・ソレイユ。現役を引退した後もその能力を生かせる場として多くのアスリート達がその門を叩く。だが、入団までの道のりは難関だ。オーディションに受かった者はモントリオール本部で数週間から数ヶ月の間厳しいトレーニングを積むことになる。パフォーマー達のバックグラウンドは体操、タンブリング(台の上で宙返りやひねりの技を競う)、ダイビング、シンクロナイズド・スイミング、ダンス、歌、音楽などさまざま。パフォーマーには、個々にカスタマイズされたプログラムが用意され、トレーニングを受ける。また理学療法士、健康管理のスペシャリストが常時スタンバイしており、パフォーマーの肉体・精神的健康管理において最適な環境が整えられている。こうしてパフォーマーの可能性が最大限に引き出されることになる。


シルク・ドゥ・ソレイユ コスチュームの舞台裏

今やショーで使用されるコスチュームの種類は2万点を超える。ショーの間は内容に圧倒され、ひとつひとつの衣装に対する細かい気配りまで目が届かないが、実はたいへんな手間と時間がかかっているのだ。このこだわりがパフォーマーのやりがいやプロとしての責任感にもつながるのだろう。制作には各専門部門が設けられ、全てが丁寧に仕上げられている。シルク・ドゥ・ソレイユのショーでは、コスチュームの果たす役割はとても重要なものだとみなされているのだ。下記の他にも帽子、レース専門の部門などがある。

コスチューム・ワークショップ(衣装部門)

体にまとうメインの衣装を中心に制作。ここでは世界中のあらゆる布が使われ、1年で使用する布は長さにして20キロメートルに相当する。一番多く使用されるのはモグラの皮を原料にしたライカと言われる繊維で作られるビロードに似た厚い布である。全てのコスチュームのうち、80パーセントがシルク・ドゥ・ソレイユ専用デザイナーによって染色から手がけられる。

シュー・メイキングチーム(靴部門)

靴を中心に制作。1998年以来少なくとも4000個以上の靴をデザイン、制作している。

ウィッグ・メイキングチーム(カツラ部門)

他の部門と比べて最も細かい作業が発生する。ひとつのウィッグを完成させるのに少なくとも3〜4週間。まずは風が通るように一本一本丁寧に髪を植え付けていく。その後慎重にカットをし、個性溢れるスタイルを作る。1つのショーで多いときには1年に3回作り変えられる。

 


オー "O"

サーカスというカテゴリーを完璧に超越してしまったショー。1998年10月15日にベラージオで幕を開けた。9000万ドルをかけて造られた舞台はここラスベガスでしか見られない。「オー」はフランス語の「eau」からきており、生命の源である「水」の意味を持つと同時に「O」の形が円になっていて終わりがない=無限ということから輪廻転生をコンセプトにしているとも言われている。約80人のストリート・パフォーマーと贅沢なオペラに至るまで、演劇のあらゆる魅力を取り入れ、水中と水上で幻想的な世界を描く。150万ガロンの巨大プールを使って縦横無尽に表現するパフォーマーの姿は、まるで小さな部品が規則正しく動いているかのようだ。どこに焦点を合わせればいいのかわからないほどそれぞれのパフォーマンスのレベルが高く、しかもそれらを同時に見せてしまう贅沢さ。シルク・ドゥ・ソレイユの過去10作品を手がけたフランコ・ドラゴーヌが指揮をとる「オー」は現在最も高く評価され、人気を誇っている。



【チケット情報】
公演日・時間: 7:30pm/10:30pm、月・火曜休

会場: ベラージオ、オー・シアター
お問合せ: 1-888-488-7111/702-796-9999
英語力: 必要なし

★知ってる?
・チケットは現在4ヶ月前から購入できるので、旅行の予定を早めに立てて完売前に予約しよう。当日キャンセルラインが設けられるが、限られた旅行時間を考慮すると数時間並ぶことより事前の手配がおすすめ。
・ベラージオに宿泊すると宿泊者用の優待制度が適用され、オーケストラ席を確保できる確立が高い。
・ショーに使われている音楽、特に最初に奏でられるチェロを主体にした曲が美しい。劇場に隣接するギフトショップでCDが売られており、視聴できるので要チェック。

 


ミステア "Mystere"

1994年にTI(トレジャー・アイランド)で開幕。世界最高レベルのアクロバットを次々に展開するミステアは一言で表現するならば全てのルールを見事に打ち破ったショーである。世界中から集められたパフォーマー70人が披露する空中ブランコ、チャイニーズポール(鉄棒)、シーソー、トランポリン、バンジー、玉乗りなど限界を感じさせない肉体の技には思わず息を呑む。このショーのテーマは「進化」で、人類の進化や恐れを描く。それらは飛び方を忘れてしまった鳥、ふたつの顔を持つ堕落した人間、春の雨から生まれたカタツムリなどの姿をして現れる。1000才と言い張る赤ん坊も登場し、客席に向かっていたずらをする。また、和太鼓が使われるオープニングとエンディングは非常に印象的である。

【チケット情報】
公演日・時間: 水〜土曜7:30pm/10:30pm、月・火曜休

会場: TI、ミステア・シアター
お問合せ: 1-800-392-1999/702-796-9999
英語力:必要なし

 

★知ってる?
・開演30分前にポップコーンを観客の後ろから頭に投げて会場を沸かせるパフォーマンスがおもしろいので少し早めに席に着こう。

 


ズーマニティ "Zumanity"

シルク・ドゥ・ソレイユがついに手がけた大人のためのエンターテイメント。「Zumanity」とは「Human Zoo」をもじった言葉である。「18才以下お断り」というだけあって内容はかなりエロティック。だがこの作品をそれだけで終わらせて欲しくない。なぜならこのショーは私達に潜在している様々な形のセクシュアリティをオープンに表現している珍しい作品だからである。舞台の進行役は「the Mistress of Seduction」(魅惑の女主人)と呼ばれる黒髪の女性。細い眉、黒の下着にピンヒールで登場し、煙草の吸い方といい、歩き方といいかなりセクシー。ジャズのメロディに合わせ、歌いながら観客に語りかける(実は、この女主人はもともとニューヨークで名を馳せたドラッグクイーンである)。シアター内の真紅のカーテンやステージを照らす照明の色が官能的な雰囲気を掻き立てる。最後のシーンではありとあらゆるセクシュアリティがひとつのステージに上がり、エロティックというよりも、誰もが秘めた性の可能性を見せつけられているようである。このショーには、シルク・ドゥ・ソレイユには欠かせないアクロバットを始め、コントーション(体を曲げたり捻ったりするアクト)、火を使ったパフォーマンスも満載だが、全てにおいて官能的なアレンジがなされている。シアターに一歩足を踏み入れたら、心をニュートラルに感じたままを受け入れてみよう。

【チケット情報】
公演日・時間: 7:30pm/10:30pm、日・月曜休
会場: ニューヨーク・ニューヨーク、ズーマニティ・シアター
お問合せ:1-866-606-7111/702-740-6815
英語力: 必要なし

★知ってる?
・ 恋人同士で観る場合、せっかくだからデュオ・ソファ)で楽しもう。ステージに向かって両サイドに設けられ、最もプライベートな空間を保てる究極のラブシート。但しこのソファは3ヶ月前には売り切れる程の人気。早めにゲットしよう。

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