ようこそラスベガス > インタビュー | ショーの記事 > ブルーマン・グループ

ブルーマン・グループ


変貌するラスベガスのショービジネスの中で揺るぎない人気を保つ。アニメ、コマーシャル・プロジェクトにも手を伸ばし、今やその名を知らない人はほとんどいない。世界を席巻するブルーマン・グループとは?
日本ではインテル「ペンティアム」のCMで一躍有名になった。顔を青く塗り、終始無言、無表情のパフォーマンスが特徴。ギョロリと動く目の動きが感情表現のひとつと言える。創始者はマット、フィル、クリスの3人。ニューヨークはオフ・ブロードウェイ出身で、現在ではラスベガスの他にニューヨーク、ボストン、シカゴ、ベルリン、トロント、ロンドンで上演されている。ブルーマン・グループを一言で表現するのは非常に難しい。文字、アート、大道芸、コメディ、音楽などが融合し、五感が刺激される独創的でユニークなショーである。
ブルーマン・グループ At The Venetian

1,760席のブルーマン・シアター。天井や座席下に不可思議なチューブが設置されている。座席前方5列は「ポンチョ・シート」と呼ばれ、透明ビニールでできたポンチョが座席の上に用意されている。これはステージから飛んでくるペンキが衣類につかないよう配慮されたものだ。ブルーマンとは何を使ったどんなショーなのか、見どころの一部を挙げてみよう。

文字
ショーの始まる前、会場では電光掲示板にメッセージが流れ、観客を盛り上げる演出がある。例えば、「本日は会場にいるメアリーさんのお誕生日です。みんなで一緒にハッピー・バースデー、メアリーと言いましょう」といった感じだ。そこでメアリーさんらしき人がスクリーンに映し出され、会場には「ハッピー・バースデー、メアリー」の声が響き渡る。ショーの途中にも、遅れて入場した人を場内カメラで撮影し、ステージのスクリーン映し出し、「あなたは遅刻です〜 ♪」という文字と共にメロディを流し、観客をからかうシーンもある。

アート
舞台はドラムを使ったパーカッション・パフォーマンスから始まる。ドラム缶のようにみえる楽器の上に蛍光塗料をドボドボと注ぎ込み、その上を叩くことでカラフルな蛍光色の液体が空中に舞う。その飛び散る液体で描かれる絵は自由で解放的だ。また、サイケな映像が音と合わさって斬新なアートの印象を与える。ステージ両端に置かれた謎のオブジェにも注目。

大道芸
1人のブルーマンが白いマシュマロのようなものを投げ、もう1人のブルーマンが口でキャッチするというパフォーマンスがある。「ポン」という軽快な効果音と共に次から次へと口へ放り込まれ、ブルーマンの口はみるみるうちに縦横に広がり、破裂しそうなほどになる。少なくとも30個は口内に入っていると思われる。最後には溶けたマシュマロを口からゆっくり吐き出し、こんもりした白い山を観客に披露する。ブルーマンだから笑い飛ばせるシーンだ。

コメディ
ブルーマンの中でもボケ役がおもしろい(無言なのでツッコミ役はいないが)。「客席参加型」というのも特徴のひとつで、観客がピックアップされるシーンが 2回ある。ひとつはステージでブルーマンとお食事会をするシーン。無言のブルーマンの隣に座らされ、戸惑いながらケーキを切ったり、キャンドルを灯したりする。その「間」がなんともおもしろい。もうひとつは目隠しをされ、白いつなぎを着せられた上に青いペンキを塗られ、さらには逆さ吊りにされて青い人拓(?)を取るというシーンだ。後者は参加者にとってなかなかハードだと思われる。

音楽
彼らのデビュー・アルバム「AUDIO」は1999年グラミー賞ベスト・ポップ・インストルメンタル部門にノミネートされたほどの話題作。2003年には「ザ・コンプレックス」がリリースされた。カテゴリーとしてはロック、インストルメンタル・ポップが混在したような感じだ。クールなリズムを生み出す楽器にはドラム、ストリングス、エアポール、チューブなどがある。ブルーマン以外に7人のバンドメンバーがロック・スタイルを中心に音楽を盛り上げる。彼らの顔は青くはないが、蛍光塗料でメイクアップし、踊りながら格好良く楽器を演奏する。ここではブルーマンが使用するチューブをいくつか紹介しよう。

BACKPACK TUBULUM
DRUMBONE
一見、体と一体になっているように見える。なんとロケットを発射することも可能!? トロンボーンと打楽器を合体させたような楽器。チューブをスライドさせて長さを変えることで音の高さが調節できる。

【Blue Man Group】
料金: $87.50/$109.50/$126
公演日・時間:7:00pm
(土曜+10:00pm)
会場:ベネチアン、
ブルーマン・シアター/MAP3-B
お問合せ:1-866-647-7469/
702-414-7469

Special Interview
ストリングス担当/石原 秀朗氏
一番大切なのはスタッフの雰囲気づくり

石原秀朗 (いしはら ひであき)
東京都国分寺市生まれ。両親共にミュージシャン、14才で渡米。日本の謙虚さとアメリカのストレートさの両方を持ち合わせた感がある。彼の担当はエレクトリック・ズィサー、ギター、チャップマン・スティックと呼ばれるストリングス(弦楽器)全般。ブルーマンのショーに携わって6年、現在の心境、ブルーマンのおもしろさを語ってくれた。

★ブルーマンへの道のり
ボストンからニューヨークに移ったときは色々な仕事をしていましたね。旅行会社、引越し屋、人材派遣に登録したりしてオフィス・ワークなんかもやりましたよ。NYは家賃も物価も高いから大変でしたね。その後、リハーサル・スタジオなどの貸しスタジオで仕事をしていました。そんなとき、ラスベガスでのブルーマン・ショーのオーディションがあって、最終的にブルーマンが自分のことを気に入ってくれたんです。迷いましたが妻の協力のもと、ベガスに来ることができたというわけです。

★ブルーマンのみどころ
全部ですね。僕はミュージシャンなのでもし観客だったら音楽かな。でもブルーマンのキャラクター、観客とのやりとりもおもしろいと思いますね。

★ブルーマンの音楽
マット、フィル、クリスの3人が始めたグループですが、彼らはいろいろな影響を受けていますよね。パンク、サーフィンのテケテケ・ミュージックのようなものなど。民族的なトライバルなドラムの音楽、それから鼓動の要素も入っていますね。エキサイティングなライブ・ミュージックというか…。ベネチアンのシアターの音響はとてもいいですよ。

★ブルーマン、スタッフたちとは大の仲良し
一番大切なのは雰囲気を大切にしていくことですね。楽しい仕事場にすること。そうしないとステージにそれが出てしまいます。誰かのミスに視点を置くのではなく、協力の仕方を大切にする。そうした方がもっといいものができるんですよね。

★今後の活動
もっとブルーマンで楽しいことをしたいという想いもありますし、他のブルーマンのプロジェクトにも参加してみたいというのもありますね。自分の音楽とブルーマンの音楽を混ぜてみたいです。将来的に新しいプロジェクトの提案ができればと思っています。ぜひ、ショーを観にきてくださいね。ラスベガスへようこそ!

ELECTRIC ZITHER
日本の琴にも似た形状、
ブルーマン特有の弦楽器
CHAPMAN STICK
ボディのないギターのような形が特徴。
弦を横にこすって「ディギディギ」
という特異な音を出す

ようこそラスベガス > インタビュー | ショーの記事 > ブルーマン・グループ

検索
最新情報を配信
メールお問い合せ
info@yokoso.com
米国内ダイヤル
日本人スタッフの対応です。
日本語でどうぞ
1-702-523-5781
1-800-568-7772

※ 受付時間 (米国西海岸時間)
毎日/午前9:00〜午後10:00
日本からのお問い合わせ
1-702-523-5781

※ 受付時間 (日本時間)
毎日/午前2:00〜午後02:00
時差の為、日本からのお電話はこの時間帯のみの受付となります。
YOKOSO.COM について
当サイトに収録されているツアーショー各種情報は予告なしに変更されている場合があります。あらかじめご了承ください。

ページの先頭へ戻る