世界遺産「グランドキャニオン」を知る

どこにあるの？

アリゾナ州北西部、ラスベガスからだと片道飛行機で約1時間、車だと約5時間（約450km）の距離に位置し、サウスリムの公園入り口から一番近い街は約 90km離れたアリゾナ州ウィリアムス。山岳部標準時間帯に属するため、西海岸標準時間帯であるラスベガスとは冬季のみ1時間の時差がある。

どんなところ？

1919年に国立公園として、その後1979年に世界遺産として認定される。四季があり、夏季（6月〜8月）および秋季（9月〜10月）がベストシーズ ン。冬季（11月〜2月）は雪や雨などの悪天候に見舞われることもあるので注意。公園内の展望箇所からは日の出から日没まで時間とともに少しずつ傾いてい く太陽の光の角度により、渓谷の岩肌が刻々と表情を変えていく姿を観ることができる。

どのようにしてできたの？

グランドキャニオンは全長約450km（およそ東京〜京都間）、最大幅は約30kmにおよぶ大渓谷だ。いくつかの学説があるが、その成り立ちは地質学的に とても興味深く、数億年という歳月をかけて隆起した大地がコロラド川の浸食を伴って造り上げられたと言われる。大自然の芸術とも称される渓谷は、最も古い 層で約20億年前から堆積し赤・茶・白・ピンクなどの層に分かれており、断崖から見下ろすと下層から花崗岩、砂岩、石灰岩などの順に堆積している様子がう かがえる。

主な展望箇所

【ブライト・エンジェル】

国立公園の南口ゲートから一番近いポイントで、宿泊施設やギフトショップ、レストランなどがありサウスリムのちょうど中心に位置する。このポイントからは 渓谷の下まで片道1日を要するトレイルの入り口があり、展望箇所からは渓谷の間を流れる雄大なコロラド川も鑑賞することができる。

【ヤバパイ・ポイント】

右手にノースリムの地平線、正面にはいくつものビュート（残丘）が層を成して奥深く連なる渓谷が広がる。長い年月をかけた大自然の驚異を最も感じることができる展望箇所で、併設のブックストア内の大きな展望窓からも詳しい説明とともに渓谷の位置を確認することができる。

【マーサー・ポイント】

自然の断崖をそのまま利用した展望箇所からは、視界いっぱいに広がる渓谷を見ることができる人気の展望箇所。ビジターセンターもあるので、立ち寄ってグランドキャニオンについての知識を深めるのもよい。

服装について
夏季の日中の観光は半袖で十分。冬季は気温がたいへん低く冷え込みが厳しいため、厚手の上着が必要。尚、展望箇所の道路は舗装されているが、歩きやすく履きなれた靴をおすすめしたい。

気をつけよう！
公園内の各展望箇所は断崖の上に作られており、柵や手すりの全く無い場所も多いので、足元には気をつけよう。特に冬季は雪や路面の凍結により足を滑らせないように注意が必要だ。

国立公園での心がけ
公園内には野生の動物が多く生息しており、鹿やリスなどは展望箇所付近に姿を現すことも多い。動物には餌を与えたり近づいたりせず、離れた場所からそっと 見守ろう。また植物や石なども国立公園から採取することは禁止されている。次にグランドキャニオンを訪れる人のためにも、常に自然を保護することを心がけ よう。

日の出＆日の入を楽しむ
ラスベガスからは多くの日帰りツアーが催行されているが、時間的に余裕がある場合にはぜひグランドキャニオンでの1泊がおすすめ。1日のなかで一番短時間 のうちに最も美しく刻一刻と姿を変えるグランドキャニオンを鑑賞できるのは、夕方の時間帯だ。夜になると、大自然の静寂の中で夜空には満天の星空が広が る。日没後や日の出前は気温が下がり冷え込むので、夏季でも上着は必要。

こんなツアーがおすすめ！

【グランドキャニオン・デラックスツアー1日観光】
人気No.1!　往復飛行機で行く1日観光。グランドキャニオンツアーに関しては最大手で安心のシーニック航空主催で、所要時間はラスベガスでの宿泊ホテル出発からお戻りまで約9時間。